2015年9月23日水曜日

国内最大級のスマートシティ 藤沢SSTの問題点

スマートシティというと、日本では横浜市、豊田市、けいはんな学研都市、北九州市の4地域が実証実験が行われているエリアとして有名だが、神奈川県藤沢市にもパナソニックによってスマートシティがつくられているということで行ってみた。藤沢サスティナブル・スマートタウン、略して藤沢SSTで、2014年11月に街開きをしたばかりである。

藤沢SSTはJR東海道線藤沢駅と辻堂駅の中間地点に位置する。駅から徒歩25分と歩くには若干遠い距離だったため、バスで向かった。藤沢SSTという名前のバス停ができており、バス停の目の前には真新しい住宅街が広がっている。戸建住宅オンリーで全て屋根に太陽光パネルが載っており、白系統の色で壁が統一されているのが特徴的である。各家屋には太陽光パネルだけでなく、エネファームが設置されており、太陽光とコージェネレーションのダブル発電となっている。無電柱化されており、悪くない街並みであるが、どこを見ても家と家の間隔が狭く、窮屈そうな印象を受けた。また、太陽光を遮らないようにするためか、樹木がほとんど見当たらず、緑の少ない街並みとなっているのが残念。ただでさえ隣家との間隔が狭いのに、間を遮る樹木が無いためプライバシーの面でも問題のある設計だと思う。このぎちぎちの家屋に6000万円も出すのはどうなんだろう。




藤沢SSTの入口には目玉である湘南T-SITEが存在する。蔦屋書店を中核とする商業施設で、カフェや雑貨屋と本屋が融合した形態となっており、この日も多くの客で賑わっていた。湘南T-SITE沿いの歩道にも太陽光パネルが設置されている。太陽光パネルを設置するより、街路樹を植えた方が街並みとしては良くなるんだろうけど…。
 


 住宅街の中心には公園があり、EVのカーシェアリングができるスペースもあった。日産リーフと急速充電器のある公園。かっこいい。ただし、台数が少なすぎて、ほとんどの家庭は自家用車を持っているのではなかろうか。公園も相変わらずの太陽光パネル尽くしだが、緑が少なくて殺風景な感じ。





藤沢SSTはパッと見では先進技術を取り入れた綺麗な新興住宅地だが、元々はパナソニックの工場があった土地である。工場跡地だけあって、住宅街には本来適していない土地である。藤沢SSTの北にはJR東海道線、南には幹線道路が通っている。電車が通ると住宅街まで音が響き、幹線道路も交通量が多いため、騒音と排気ガスの問題は覚悟しなければならないだろう。

また、この住宅街は子供のいるファミリー層を対象としているように思われるが、お父さん目線で見ると立地は明らかに悪い。近くに湘南モールフィルがあるため、お母さんのショッピングには便利そうだが、最寄駅までのアクセスが悪く、藤沢から東京まで東海道線で50分以上かかるため、都心まで通勤するお父さんは大変である。

国内最大級のスマートシティとして注目を集めているが、所詮は電機メーカーの街づくりであって、あまり良い街とは言えない。三菱地所を筆頭とする大手ディベロッパーの街づくりとはレベルが違う。三井不動産も藤沢SSTの事業に参画しているみたいだけど、あまり発言力がなかったのだろうか。これだけの規模であれば、各戸にエネファームを設置するのではなく、街全体で統一したコージェネレーションシステムをつくり上げることもできたのではないか。デザイン的にも各戸にエネファームを取り付けるより整然とするように思われる。藤沢SSTはスマートハウスを密集させただけで芸のないつくりとなっている。

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